研究内容

 当該分野では、(1)国内外で食中毒菌として知られる腸管出血性大腸菌(EHEC O157:H7等)(図1)及び(2)途上国で年間35万人が死亡している乳幼児下痢症の原因菌である腸管毒素原性大腸菌(ETEC)に対するトキソイドワクチンと治療用モノクロナル抗体を開発している。
 
 さらに、免疫原性が低い組換えタンパク質性のサブユニットワクチンに必須とされる免疫賦活物質(アジュバント)の開発も進めている(図2)。特に水生、陸生の動植物や微生物からアジュバント候補物質を分離・精製し、「マウスを用いたい in vivo スクリーニング法」によって候補物質を同定している。候補物質はその構造解析並びに免疫学的作用機序(自然免疫系の受容体同定等)の解明を進め、さらに産学連携による実用化研究も同時に進めている 。
 
 教育面では、大学院医学研究科感染免疫制御学講座でワクチン学及びワクチン免疫学を担当している。

  • 図1. 下痢原性大腸菌に対するトキソイドワクチン開発
    図1. 下痢原性大腸菌に対するトキソイドワクチン開発
    EHECが産生するStxに対する試作トキソイドワクチンを評価した結果(Stx攻撃後のマウスの生存率) 、Stx2(2型志賀毒素)のB鎖のみ、5量体結束分子(COMP)との融合化が必須で、Stx1 (1型志賀毒素)のBには不要であることが明らかになった。
  • 図2. 天然生物資源からのアジュバント物質探索
    図2. 天然生物資源からのアジュバント物質探索
    (上)研究の概念図
    (下)天然物を用いてマウスで誘導したOVA特異的 IgG誘導の一例。フロイント不完全アジュバント(IFA)に匹敵する物質の存在が示唆された。

メンバー

役職 氏名
教授 新川 武
助教 玉城 志博

キーワード